ふるさと納税の「答え合わせ」をしよう!住民税決定通知書のどこを見ればいい?

ふるさと納税の仕組みについては、過去に『いまさら聞けない?「ふるさと納税」の仕組み』でお伝えしましたが、ふるさと納税は、返礼品を受け取って終わりではありません。
翌年に届く「住民税決定通知書」を見て、本当にふるさと納税の控除が反映されているか確認してみましょう。いわば、ふるさと納税の「答え合わせ」です。
2025年中にふるさと納税をした方であれば、2026年5月~6月頃に勤務先などから受け取った令和8年度の住民税決定通知書で確認できます。
今回は、実際に 「自分がふるさと納税した金額」と「通知書のどの金額」を比べればよいのか を分かりやすく説明します。

1 まず、自分がいくら寄附したかを確認する
最初に、前年中に行ったふるさと納税の総額を確認します。
たとえば、2025年中に次のような寄附をしたとします。
- A市 20,000円
- B町 30,000円
- C市 50,000円
合計すると、
100,000円
です。
ふるさと納税は、一定の上限額以内であれば、原則として寄附額のうち2,000円を超える部分が所得税や翌年度の住民税から控除されます。
したがって、この例では、
100,000円-2,000円=98,000円
この「98,000円」が答え合わせの基準になります。
2 住民税決定通知書のここを確認
会社員の方は、毎年5月~6月頃に勤務先から
「給与所得等に係る市民税・県民税・森林環境税 特別徴収税額の決定通知書」
を受け取ります。
この通知書の中にある、
「摘要」
「寄附金税額控除額」
などと記載されている部分を探してください。
自治体によって通知書の様式や記載場所は多少異なりますが、ふるさと納税による控除額が摘要欄などに表示されていることがあります。

上の画像では、
- 市民税 32,500円
- 県民税 21,500円
となっています。
合計すると、
32,500円+21,500円=54,000円
です。
この金額が、ふるさと納税の答え合わせで確認する金額です。
3 ワンストップ特例なら「寄附額-2,000円」と比較する
一番分かりやすいのが、ワンストップ特例を利用した方です。
ワンストップ特例の場合、本来所得税から控除される分も含めて、翌年度の住民税から控除されます。
そのため、基本的には、
ふるさと納税した総額-2,000円
と、
住民税決定通知書に記載された寄附金税額控除額
を比較します。
例えば10万円寄附した場合
ふるさと納税額
100,000円
自己負担額
2,000円
ですから、
100,000円-2,000円=98,000円
となります。
住民税決定通知書の「寄附金税額控除額」が、市民税と県民税を合わせて98,000円程度になっていれば、原則としてきちんと控除されていると考えられます。
つまり、答え合わせは非常にシンプルです。
寄附した金額 - 2,000円
= 通知書の寄附金税額控除額
これを確認してみましょう。
4 画像の例なら、いくら寄附したことになる?
今回の画像では、
市民税の寄附金税額控除額 32,500円
県民税の寄附金税額控除額 21,500円
合計
54,000円
となっています。
仮にワンストップ特例を利用していて、ふるさと納税以外の特殊な事情がなければ、
54,000円+自己負担2,000円=56,000円
です。
つまり、
56,000円ふるさと納税して、通知書に54,000円の寄附金税額控除が表示されている
のであれば、
「きちんと控除されているな」
と答え合わせができます。
5 確定申告をした人は少し違う
一方、個人事業主の方や、医療費控除などのために確定申告をした方は確認方法が異なります。
確定申告をした場合、ふるさと納税による控除は、
所得税からの控除
と
翌年度の住民税からの控除
の2つに分かれます。
そのため、
「10万円ふるさと納税したから、住民税の通知書に98,000円と書いてあるはず」
という見方はできません。
住民税決定通知書に表示されるのは、あくまで住民税側の控除額です。
確定申告をした方は、
所得税で受けた控除+住民税の寄附金税額控除
を合わせて考える必要があります。
国税庁も、確定申告をした場合には所得税の寄附金控除と個人住民税の寄附金税額控除を受ける仕組みとしています。
6 ワンストップ特例を出した後に確定申告した人は要注意
よくあるのが、
「ワンストップ特例を出したから大丈夫」
と思っていたものの、その後、
- 医療費控除を受けた
- 住宅ローン控除の初年度だった
- 副業があって確定申告した
- 株式などの申告をした
というケースです。
ワンストップ特例を申請していても、その年分について確定申告をすると、ワンストップ特例は無効になります。
その場合は、ワンストップ特例を出していた分も含めて、ふるさと納税の寄附額を確定申告に記載しなければなりません。
ここは非常に間違いやすいところです。
7 金額が合わなかったら?
ワンストップ特例を利用したのに、
ふるさと納税額-2,000円
と通知書の寄附金税額控除額が合わない場合には、確認が必要です。
主な原因としては、
- ふるさと納税の上限額を超えていた
- ワンストップ特例の申請ができていなかった
- 6団体以上に寄附していた
- ワンストップ特例後に確定申告をした
- 確定申告にふるさと納税を入れ忘れた
- 住所変更などでワンストップ特例が正しく処理されなかった
などが考えられます。
また、住民税決定通知書の記載方法は自治体によって異なり、住宅ローン控除など他の税額控除と合算して表示される場合もあります。
単純に数字だけで判断できないケースもあるため、分からない場合には通知書や確定申告書を確認する必要があります。
まとめ|ふるさと納税は翌年に「答え合わせ」を
ふるさと納税というと、
「今年はいくらまで寄附できますか?」
という上限額ばかり気にしがちです。
しかし、実際には翌年の確認も大切です。
特にワンストップ特例を利用した方なら、
① 前年中のふるさと納税額を合計する
↓
② そこから2,000円を引く
↓
③ 住民税決定通知書の「寄附金税額控除額」を確認する
↓
④ 金額を比較する
という流れで簡単に答え合わせができます。
例えば、
ふるさと納税100,000円
↓
100,000円-2,000円=98,000円
↓
通知書の寄附金税額控除額も約98,000円
となっていればOK、というイメージです。
仙台市でも、ふるさと納税について、寄附額のうち2,000円を超える部分が一定の上限まで控除される仕組みを案内しています。
ふるさと納税をした方は、ぜひ一度、令和8年度の住民税決定通知書を取り出して確認してみてください。
「通知書のどこを見ればよいのか分からない」
「自分が寄附した金額と控除額が合わない」
「今年はいくらまでふるさと納税できるのか知りたい」
といった場合には、仙台市の佐沼幸太郎税理士事務所へお気軽にご相談ください。
住民税決定通知書や確定申告書の内容を確認しながら、ふるさと納税が正しく控除されているか一緒に確認いたします。

仙台市若林区土樋76ファミール愛宕202 佐沼幸太郎税理士事務所


