税務顧問とは何をしてくれるの?|個人事業主・中小企業向けにわかりやすく解説

「税理士と顧問契約をすると、具体的に何をしてくれるの?」
「決算のときだけ税理士にお願いするのと、何が違うの?」
個人事業主の方や会社を経営している方から、このような質問をいただくことがあります。
税務顧問というと、「毎月帳簿をチェックして、税金を計算してくれるサービス」というイメージを持つ方も多いかもしれません。
もちろんそれも仕事の一つですが、実際にはそれだけではありません。
税務顧問の大きな役割は、日頃から会社や事業の状況を把握し、税金や経理について困ったときに相談できる状態をつくることです。
今回は、税務に詳しくない個人事業主や中小企業の経営者の方向けに、税務顧問がどのような仕事をしているのかをわかりやすく説明します。

1 税務顧問とは
税務顧問とは、税理士と継続的に契約し、税金や経理について相談やサポートを受けることをいいます。
たとえば、
「この支払いは経費にしていいですか?」
「車を買おうと思っていますが、今期に買った方がいいですか?」
「会社を黒字にしたいのですが、税金はどのくらいになりますか?」
「従業員を採用するときに、給与はいくらくらいにしたらいいですか?」
「税務署から書類が届いたのですが、どうすればいいですか?」
といった、日々の経営の中で出てくる税金や会計の疑問を相談できます。
つまり税務顧問は、決算のときだけ登場する税理士ではなく、普段から相談できる税理士と考えると分かりやすいでしょう。
2 毎月の経理や帳簿を確認する
税務顧問では、会社や個人事業の経理が正しく処理されているかを定期的に確認します。
たとえば、
- 売上が正しく計上されているか
- 経費の処理に間違いがないか
- 個人的な支払いが会社の経費に入っていないか
- 固定資産として処理すべきものが経費になっていないか
- 消費税の処理が正しいか
といった点を確認します。
間違いがあれば決算前に修正できるため、1年分まとめて処理するよりも経理が整理しやすくなります。
また、毎月の数字を確認していると、
「今期は思ったより利益が出ています」
「売上は増えているのに、利益が減っています」
といった会社の変化にも早く気付くことができます。
3 税金について日頃から相談できる
税務顧問を付けるメリットの一つが、税金について気軽に相談できることです。
税金の問題は、取引が終わってから相談しても変更できないことがあります。
たとえば、
「役員報酬を変更したい」
「会社で車を購入したい」
「家族に給与を払いたい」
「自宅を会社の社宅にしたい」
「大きな設備投資を予定している」
といった場合です。
こうした内容は、実行する前に税理士へ相談することで、税務上の問題を確認したうえで進めることができます。
インターネットで調べることもできますが、税金の取り扱いは会社の状況によって変わることがあります。
その会社の状況を知っている税理士に相談できることが、税務顧問の大きなメリットです。
当事務所では、法人・個人事業主の方を対象に、日々の税務相談、会計処理の確認、決算・申告まで継続的にサポートしています。
サービス内容や料金については、税務顧問サービスのページをご覧ください。
4 決算前に利益と税金を予測する
決算が終わってから、
「こんなに税金がかかるとは思わなかった」
ということにならないように、決算前に利益や税金を予測することも税務顧問の重要な仕事です。
たとえば、
今期の利益が500万円程度になりそうであれば、
「法人税などはおおよそこのくらいになりそうです」
「消費税もこのくらい必要になりそうです」
と事前に確認します。
税金の金額がある程度分かっていれば、納税資金を準備することもできます。
また、
「必要な設備を今期中に購入するか」
「来期に購入するか」
といった経営判断もしやすくなります。
大切なのは、単純に税金を減らすことではありません。
必要のないものを買って税金を減らしても、会社のお金そのものは減ってしまいます。
税務顧問では、税金だけではなく、会社にお金を残すことも考えながら判断していくことが重要になります。
5 決算書や税務申告書を作成する
法人であれば、通常、年に一度決算を行い、
- 法人税
- 地方法人税
- 法人県民税
- 法人市民税
- 消費税
などの申告を行います。
個人事業主であれば、確定申告を行います。
税務顧問を依頼している場合は、普段から会計内容を確認しているため、その流れで決算や申告を行うことができます。
税理士が1年間の状況を把握しているため、決算時に一から資料を確認する必要が少なくなるのもメリットです。
6 税務署からの問い合わせや税務調査に対応する
事業を続けていると、税務署から問い合わせが来ることがあります。
書類が届くと、
「何か間違ったことをしたのではないか」
と不安になる方もいらっしゃいます。
税務顧問がいれば、まず税理士に内容を確認してもらうことができます。
また、税務調査が行われる場合には、税理士が事前準備や当日の立会い、税務署とのやり取りなどをサポートします。
普段から会社の経理内容を確認している税理士であれば、過去の処理についても状況を把握しているため、スムーズに対応しやすくなります。
7 記帳代行と税務顧問は同じではありません
よく混同されるのが、「記帳代行」と「税務顧問」です。
記帳代行とは、領収書や請求書、通帳などをもとに会計ソフトへ入力する仕事です。
一方、税務顧問は、
- 税務相談
- 会計内容の確認
- 決算予測
- 税金の相談
- 税務申告
- 税務署への対応
などを行います。
そのため、
記帳代行=経理を作る仕事
税務顧問=税務や会計について継続的に相談する仕事
と考えると分かりやすいでしょう。
税理士事務所によっては、税務顧問と記帳代行をセットで行っている場合もあります。
8 「決算だけ依頼する」のと何が違う?
税理士への依頼方法には、毎月の税務顧問ではなく、年に一度、決算と申告だけを依頼する方法もあります。
決算だけの依頼は、毎月の顧問料がかからないため、費用を抑えられるというメリットがあります。
一方で、決算が終わってからでは対応できないこともあります。
たとえば、
「もっと早く相談していれば、別の方法を選べた」
というケースです。
そのため、
日頃から取引が多い会社や、売上・利益が増えてきた事業者は、税務顧問を利用するメリットが大きくなります。
反対に、取引が非常に少なく、税務上の相談もほとんどない場合には、決算だけの依頼で十分な場合もあります。
9 税務顧問を検討した方がよい人
特に次のような方は、税務顧問を検討してもよいでしょう。
- 会社を設立したばかり
- 売上や利益が増えてきた
- 消費税の申告が必要になった
- 従業員を雇う予定がある
- 自分で経理をしているが正しいか不安
- 税金の支払いが毎年予想できない
- 設備投資や借入れを考えている
- 税務署への対応に不安がある
- 経営について相談できる相手がほしい
特に会社を経営している場合は、法人税だけではなく、消費税、源泉所得税、役員報酬など、さまざまな税金が関係します。
事業が大きくなるほど、事前に確認しておいた方がよいことも増えていきます。
10 税務顧問は「税金を計算するだけ」の仕事ではありません
税務顧問というと、
「毎月資料を渡して、最後に税金を計算してもらう」
というイメージを持つ方も多いと思います。
しかし、本来の税務顧問の役割はそれだけではありません。
日頃から会社の数字を確認し、
「今年はどのくらい利益が出そうなのか」
「税金はいくらくらい必要なのか」
「この取引はどう処理すればよいのか」
「今後どのような点に注意した方がよいのか」
を一緒に確認していくことに意味があります。
経営者が税金についてすべて詳しくなる必要はありません。
分からないことが出てきたときに、すぐに相談できる相手を持つことが税務顧問を利用する一番のメリットかもしれません。
まとめ|仙台市で税務顧問をお探しの方へ
佐沼幸太郎税理士事務所では、仙台市を中心に、法人・個人事業主の税務顧問、法人決算、確定申告などのご相談をお受けしています。
「税理士に何を相談すればよいのか分からない」
「今の規模で顧問契約が必要なのか知りたい」
「決算だけ依頼するのと、顧問契約のどちらがよいのか迷っている」
という段階でも構いません。
会社や事業の規模、経理の状況、ご希望のサポート内容によって、必要なサービスは異なります。
仙台市で税務顧問をご検討の方は、佐沼幸太郎税理士事務所までお気軽にご相談ください。

執筆:代表税理士 佐沼 幸太郎
仙台市若林区土樋76ファミール愛宕202 佐沼幸太郎税理士事務所

